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子どもの手記・手紙

「不登校はぼくに合っている」
                          えいちゃん(19歳) 


ある時、不登校になったことがある人たちにこんな質問をしました。
「生まれ変わっても不登校になりたい?」
様々な答えがあったけど「なりたい」と言う人はいませんでした。
「やっぱなりたいって思う人はいないか」なんて考えていたら、加嶋さんから「どうしてその質問をしたの?」と言われました。「僕は不登校になってよかったと思うから、皆もそう思っているのか気になった」と答えると「何でよかったと思うのか教えてほしいな」と言われました。 そう言われたけど、何となく思っていたのですぐは答えられませんでした。そのあと、家で頑張って考えたのでそれを文章にします。

4つ理由を思いつきました。
1つ目、いいことがあったからimg341.jpg
 不登校は苦しいことが多いです。けど、ずっとゲームをして過ごしたのは楽しくて、いい人たちに出会うこともありました。不登校になってなければ、そんな生活はせず、その人たちに会うこともなかったはずです。だから不登校になってよかったです。
2つ目、素敵だから
 不登校になると人間に対して恐怖、怒り、許せないという気持ちを感じます。人を責めると同時に自分を責めることもありますね。そして外に出なきゃと思うけど、出ると辛いから出られず、葛藤する。文字では伝わらないと思いますがとても苦しいです。
 しかし、それがいいです。人には様々な感情があって、人はいい気分になれる感情を求めます。逆に悪い気分になる感情は無くそうとします。僕は減らそうとは思いますけど、無くそうとはしません。人間は感情あってこその生き物なので、負の感情でも無くなることは悲しいです。だから、悪いことがおきて嫌な気分になっても、嫌な気分になることを素敵だと思えます。
 感情の善し悪しより感情があるかどうかが大事です。
3つ目、人と違うから
 一般的に人と違うということはよくないです。不登校は人と違うことなのでなってはいけないと言われます。ですが、エジソンやアインシュタインなど天才と呼ばれる人は人と違っていたらしいです。
人と違うことは天才になるために必要な条件だと思うと、人と違うことは嬉しいです。
4つ目、性格の一部になったから
 不登校になったことは僕の性格に大きな影響を与えました。簡単に言うと、人に対して恐怖感情が生まれました。実際に会う人はもちろんですが、テレビに出る人すら直視したくないほどでした。当時に比べたら今はだいぶ良くなりましたが、お店や電車を使うことはまだ抵抗があり、生活に支障が出ています。
 しかし、今や不登校をしたことは僕の性格を語るうえで重要な出来事となりました。不登校は僕の性格の一部になってしまったのです。そして、不登校は僕に似合っています。だから不登校に悔いはないです。


    私と保健室登校

                              アカネ(当時中学3年生)

 

 

 私は、中学2年生の半分を教室に行かないで、保健室で過ごしていました。「保健室登校」をしていたのですが、いじめ等の具体的な理由はなく、なんとなく教室に行けなかったのです。ちょっとした嫌がらせはあったのですが、それが理由だとは思えません。だから、なぜ教室に行くことができなかったのかは、今になっても私にもわかりません。私がわからないのに、「他の人にわかってくれ」というのは無理な話で、周りの人から「怠けている」と言われてもしょうがない状況でした。

 しかし、父も母も「教室に行け」とは一言も言いませんでした。父が不登校について詳しいので、いつか相談をしたことがありましたが、父は「無理をして行くより、行けない時は休む方が必要だ。」と言ってくれました。そして、休むことが、私の人権を守ることにつながるという事も教えてくれました。

 この時、不思議に思ったのは、「私の人権を守る」ということです。なぜなら、今までに勉強してきた人権は、もっと大きいものだったからです。人種差別・部落差別など生まれ持った変えようのないもので差別されることや、いじめのような他人から不当な扱いを受けることなどから人を守るのが人権だと思っていました。だから、学校に行くことができない私を守る小さな人権があったことに驚き、そして、嬉しく思いました。「学校は行かなくてはならない義務があるのではなくて、学校に行くのは権利である」「私には、学校に行く権利も学校を休む権利もある」ということを知ったおかげで、休みながらゆっくりと自分と向き合うことができました。

 私は、朝から学校に行くことはしませんでしたが、午後の授業が終わる頃やみんなが朝の学活をしている時間に保健室に行きました。保健室登校を選んだのには二つの理由があります。

 一つ目は、学校にさえ行けなくなるのが怖かったからです。

 二つ目は、部活がしたかったからでした。みんなに置いていかれるのは嫌だったし、何よりも、先輩や後輩と過ごす時間が、とても好きだったので、どうしても部活に出たかったのです。

 でも、部活に行くのは大変でした。同じ部の人たちは、わかってくれていたけど、他の部の人の目がすごく気になりました。そのことを友だちに相談すると、「放課後、保健室に迎えに行く。」と言ってくれました。それから毎日、彼女は一日も忘れずに保健室に来てくれました。彼女に用事のある時は、他の友だちに頼んで、わざわざそのことを伝えに来てくれていました。

 昼休みには、彼女と話すようになり、教室がある階にも上がれるようになりました。廊下で会えば、同じクラスの仲の良い人とも話すことができました。それでも、教室に行けない私に、彼女は決して「なぜ、教室に行かないのか。」と聞きませんでした。私が、困りきるのがわかっていたのだと思います。その優しさが、とても嬉しかったです。

 彼女とはたくさんの話をしました。部活の話・同級生の話・二人が好きな漫画の話・テストの前は勉強の話...。テストの前は、授業のノートを借りて写させてもらっていましたが、いつも嫌な顔一つせずに貸してくれたので、頼み易く、授業の内容を理解していないままテストを受けることはありませんでした。

 彼女には、たくさん助けられました。彼女がいなければ、今の私はいなかったと思います。それは、父や母、先生、他の友達も一緒だけど、やっぱり私を一番支えてくれたのは彼女でした。

 私は、保健室登校を経験して良かったと思っています。それは、以前の私では気づけなかったと思う「本当の人の優しさ」に気づくことができたからです。

 

 

アカネの手記から見えてくる「不登校」の支援のポイント

1.      学校に行けないことから気にしている周りの「まなざし」から守るために、まず、保護者が「今学校に行かないこと(不登校)は、アカネにとって必要なこと」というとらえ方をする。

2.      「どうすれば学校に行くか」ではなくて「今したいこと」を一緒に探し、その実現の方法を共に考える。

3.      勉強のことは、子どもが気になった時に支援をする。

4.      教室に行く際の最も大きな支えは、一緒にいて安心できる友だち。少しずつ教室に近づけて慣れさせることではない。

 

私はどうしていいかわかりません。学校は、はっきり言って面白くないし、だるいだけ。行きたくない日でも、それは朝思うだけなのか、行ってみるとけっこう楽しい日もあります。

お父さんの気持ちは痛いほど良くわかります。やっぱり、お父さんもお母さんも、私に対して、卒業して、それなりに就職して、ちゃんと自立してほしいと考えているんだと思う。それは、世間体とか、周りの眼とか気にして言っているんじゃなくて、それが私のためで、私が後悔しないように言ってくれているんだと思う。一番に私のことを考えてくれてるんだとわかるから、やっぱり、学校を辞めるっていうのは、親に対して一番の裏切りだと思います。

私がA高校に合格して、一番喜んでくれたのはお父さんでした。私自身よりもお父さんの方が喜んでくれたのでは...?いつか、お父さんと進路についてまじめに話した時、

「心配せんでも、ちゃんと高校は卒業するけん。」

って言ったのに、こんなに心配かけてごめんなさい。はっきりした事はわかんないけど、もうこれ以上学校を続ける気はあまりないです。周りが真剣に私を学校に行かせようとすればするほど、なんか無理やり行かされてる感じがして、納得できなくて行きたくなくなるのです。もう、どうでもよくなったりします。

今の私には、どれだけ「高卒」が必要とか、何でそこまでお父さんとお母さんが悲しむのか少しわからない面もあります。高卒とか本当にただの肩書きだと思うし、高校を辞めたら、そんなに人生が変わるのかなあと思ったり、学校を辞めても私は私のままと思うし...。それより何より、今の状態は私にとって本当にきついし、良くはないと思います。周りを裏切らないために無理して学校に行って、それが続くと、今度は疲れて休みたくなる。休むとみんなが騒いで、泣きたいのも我慢して学校に行かないといけない。なんか本当の自分が見えなくなりそうで「怖い」と思う時もあります。今、学校を辞めるっていうのは、ただの逃げかもしれない。

今、私が考えている事は、学校を辞めて通信制の高校に行きたいと考えています。今から通信制の高校に行くと、一年でいいし、高卒も取れます。一ヶ月に二回学校に行けばいいから、平日はバイトでもしようかと思います。今、「自分一人で生きていけ」って、家を出されても、お金もないし、生きていけません。家にいる時は、ご飯とかも作るし、お小遣いは自分でバイトして稼ぐつもりです。

 昨日、弟に「人間のクズ」と言われました。かなりむかついた。悲しかった。私は私なりに真剣に生きてるし、バカみたいに見られるかもしれないけど、やっぱり、お父さんとかお母さんに理解できない面あると思うけど、お父さんにもお母さんにも弟たちにも「人間のクズ」とか「育て方をまちがった」とか言って、今の私を否定してほしくない。本当に傷つくから...。私だって、毎日、何か良い方法はないか悩んでいます。

 お父さんは、「高卒は、お父さんたちが私にしてやれる事で、私がこれから一生持って行く財産だ」って言ったけど、お父さんが働いてくれるおかげで、ホームステイにも行けたし、お父さんとお母さんからもらった良い所だっていっぱいあると思うし、それも、私が一生持っていく財産になってると思っています。

 なんか、二人がそうやって悲しんだりする姿を見ると、私がかなり悪い事をした気持ちになります。そんなに悲しまないでください。やれるとこまでがんばったけど、もう無理と思うから、いっしょに他の良い方法を考えてください。ごめんね。

 

ユリコの手紙から見えてくる子どもを理解するポイント

1. 「人間のクズ」「育て方を間違った」「人生を失敗した」...という否定は絶対にしてほしくない。高校を続ける私も、高校を辞める私も、同じ私なのだから...。

2. 高校を辞めることを悲しまないでほしい。私が決めることができたことを認めてほしい。

3. 「高校を続けるか」「高校を辞めて働くか」の二つの道以外に無いというのではなく、これからの方法を一緒に考えてほしい。

 

「楽園」のトモ

あなたには、安心できる場所がありますか?
例えば、教室や家族...。

私は昔、安心できる場所がなく、とてもつらい思いをした時がありました。
教室では先生から良く見てもらおうと、授業や掃除など「いつもまじめに」と気を張っていました。常に「いい子」をよそおっていたのです。
家では毎日、妹たちのケンカがうるさくて、ほっとできる場所がありませんでした。

そして、私は段々と疲れ、何だか心の中にイライラがつもっていきました。心から笑うことができなくなっていったのです。そんな私を心配してくれていた家族にも、先生にも、何かイラつき、うっとうしく思っていくようになったのです。
そして、その「イラつき」を家族にぶつけ、そんな自分にもイラつき、どんどん「ダメな自分」になっていくのがとてもこわかったです。

私が「いい子」だった時、習い事などで忙しかったのですが、その習い事に行くのにも疲れてきて、全部やめてしまいました。これでもう「いい子」じゃない。私は、「本当にダメだ」と思いました。
でも、そんな私のそばには、友だちがいてくれました。
その友だちは、いつもと変わらぬ様子で、家に毎日遊びに来てくれたのです。そんな友だちの態度に、私は「こんないい子じゃなくなったのに、友だちは毎日遊びに来てくれる。いい子じゃなくてもよかったんだ。」
と思えてきたのでした。友だちが家に遊びに来てくれることが、私の心に多くの安らぎを与えてくれたのです。

私には、段々と笑顔も戻り、友だちも増え、「いい子」じゃない自分を認められるようになったのです。
私だけではなく、私のまわりの家族・家全体で気楽になれた気がしました。
私に「家族」・「友だち」という安心できる「存在」・「場所」ができたのです。そうして私は、安心できる場所(自分の家)で友だちと心の安まる時間を過ごしていきました。
そんな私たちの姿を見たからでしょうか、妹は学校でつらい思いをしている友だちを家に招待したのです。
私の家は、今では昔のような張りつめた空気はなくなり、子どもたちが集まる楽しい場所、子どもにとって安心できる場所になったのです。
私の母も、私のことで思いつめていた頃とは違い、私の家に集まって楽しそうにしている子どもたちを見て、とても生き生きしています。
私も、今のこの家が大好きです。
落ち込んだ時、みんなの笑顔を見て、とても安心し、自分を立て直すことができるのです。
心の底から安心できる友だちがいて、とても楽しいです。

私は、安心できる場所ができてから、苦しさをためることもなくなりました。「『いい子』じゃなくてもいいんだ」と思えるようになってから、友だちへの見方も変わりました。本当の友だちが何人もできたのです。

私はこう思います。「安心できる場所」が、教室でも部活でも家でもどこかに一つあれば、その人は幸せなんじゃないかと...。
あなたには、「安心できる場所」がありますか...?

(加筆・修正は佐伯「星の会」の一番星)

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